腎盂炎と腎盂腎炎は、いずれも腎臓の感染症ですが、腎盂炎は腎盂（じんぐ）の感染症であり、腎盂腎炎はさらに腎臓の実質（じっしつ）まで感染が進んだ状態を指します。
それでは詳しい内容を深堀り、理解を深めていきましょう。
腎盂炎について
腎盂炎は、腎盂と呼ばれる腎臓の一部が感染症を起こす疾患です。
腎盂は腎臓の中で尿がたまる場所であり、尿が腎臓から排出される際に通る経路です。
一般的には、尿道から細菌が侵入し、腎盂に感染が広がることによって発症します。
腎盂炎の主な症状としては、発熱や腰痛、頻尿、排尿時の痛みなどがあります。
また、尿検査で細菌や白血球が検出されることもあります。
腎盂炎は早期に適切な治療を行うことが重要であり、抗生物質の投与や十分な水分摂取などが行われます。
症状が重篤な場合や再発する場合には、入院治療が必要となることもあります。
腎盂腎炎について
腎盂腎炎は、腎盂炎が進行し、腎臓の実質まで感染が及んだ状態を指します。
腎盂炎よりも深刻な症状を引き起こすことがあり、急性腎盂腎炎や慢性腎盂腎炎という種類があります。
急性腎盂腎炎は、急激に発症し、高熱や腰痛、悪寒、吐き気、嘔吐などの全身症状が現れます。
また、尿検査で細菌や白血球、赤血球が検出されることもあります。
慢性腎盂腎炎は、長期間にわたって繰り返し発症し、腎臓に慢性的な炎症が起こります。
この場合、腎機能が低下する可能性があります。
腎盂腎炎の治療は、腎盂炎と同様に抗生物質の投与や水分摂取が行われます。
急性腎盂腎炎の場合は、入院治療が必要となることもあります。
慢性腎盂腎炎の場合は、病状の進行に応じて腎臓の機能補助や透析が行われることもあります。
【まとめ】
腎盂炎と腎盂腎炎は、腎臓の感染症であり、腎盂炎は腎盂の感染症、腎盂腎炎は腎臓の実質まで感染が進んだ状態を指します。
腎盂炎の主な症状は発熱や腰痛などであり、腎盂腎炎は急性と慢性の2つの種類があります。
適切な治療を行うことが重要であり、重篤な場合には入院治療が必要となることもあります。
定期的な検診や予防対策を行うことで、腎盂炎や腎盂腎炎の発症を予防することができます。
腎盂炎と腎盂腎炎の違いとは
腎盂炎と腎盂腎炎は、いずれも腎臓に関連する炎症の病気ですが、微妙な違いが存在します。
腎盂炎は、腎臓の上部にある「腎盂」と呼ばれる部分の炎症を指します。
腎盂は尿が蓄積される場所であり、尿路感染症が原因となって炎症が起こります。
主な症状には、頻尿や排尿時の痛み、腰部の痛み、発熱などがあります。
腎盂炎は、早期に適切な治療を行わないと、腎臓に損傷を与える可能性があります。
一方、腎盂腎炎は、腎臓全体の炎症を指します。
腎臓の内部にある「腎単位」と呼ばれる機能単位が炎症を起こし、腎盂炎よりも深刻な状態です。
腎盂炎と同様の症状に加えて、背中や腹部の痛み、吐き気、嘔吐などの症状が見られます。
腎盂腎炎も早期の治療が重要であり、放置すると腎臓の機能が低下する可能性があります。
腎盂炎と腎盂腎炎の違いを簡単にまとめると、腎盂炎は腎臓の一部で起こる炎症であり、腎盂腎炎は腎臓全体が炎症を起こす状態と言えます。
また、腎盂炎は尿路感染症が原因で起こることが多く、腎盂腎炎は腎臓内部の炎症が原因で起こることが多いという点も異なります。
腎盂炎と腎盂腎炎は、診断や治療の過程では、尿検査や血液検査、超音波検査、CTスキャンなどの検査が行われます。
専門医の指導のもとで適切な治療が行われることが重要です。
まとめ
腎盂炎と腎盂腎炎は、腎臓に関連する炎症の病気ですが、微妙な違いがあります。
腎盂炎は腎盂の炎症であり、腎盂腎炎は腎臓全体の炎症です。
腎盂炎は尿路感染症が原因で起こることが多く、腎盂腎炎は腎臓内部の炎症が原因です。
診断や治療の過程では、様々な検査が行われます。
腎盂炎や腎盂腎炎を疑った場合は、早めに専門医の診察を受けることが重要です。
適切な治療を行うことで、腎臓の損傷を最小限に抑えることができます。
