ニカド電池とニッケル水素電池の違いとは?違いを解説

ニカド電池とニッケル水素電池の違いとは?違いを解説

ニカド電池とニッケル水素電池は、どちらも充放電が繰り返し可能な二次電池ですが、それぞれの特徴や用途が異なります。

この記事では『ニカド電池とニッケル水素電池』について簡単にわかりやすく解説させて頂きます。

ニカド電池は古くから使われている電池であり、一方のニッケル水素電池は近年注目を集めている電池です。

それでは詳しい内容を深堀り、理解を深めていきましょう。

『ニカド電池』について

ニカド電池は、ニッケルカドミウム電池の略称です。

1950年代に商業化され、その高いエネルギー密度と充放電寿命の長さから、広範な用途で使われました。

ニカド電池は、カドミウムと水酸化ニッケルの化学反応によって電気を生成します。

そのため、カドミウムは有害な物質であるため、環境への影響が懸念されることがあります。

ニカド電池の特徴としては、高い出力が得られることや急速な充電が可能であることが挙げられます。

また、低温でも性能を発揮するため、寒冷地や極地などの厳しい環境下でも利用されてきました。

ニカド電池は、主に携帯電話やデジタルカメラ、ラジコンなどの小型機器に使用されています。

『ニッケル水素電池』について

ニッケル水素電池は、ニッケルと水素の化学反応によって電気を生成する二次電池です。

ニッケル水素電池は、1990年代に商業化され、ニカド電池の代替として普及しました。

ニッケル水素電池は、ニカド電池と比べて容量が大きく、メモリ効果が少ないため、充放電の効率が良いとされています。

ニッケル水素電池の特徴としては、高い容量と長い充放電寿命が挙げられます。

また、ニカド電池と比べて環境への影響が少ないため、環境に優しい電池として注目されています。

ニッケル水素電池は、主に電気自動車やハイブリッド車の駆動用バッテリーとして使用されています。

【まとめ】
ニカド電池とニッケル水素電池は、どちらも充放電が繰り返し可能な二次電池です。

ニカド電池は古くから使われており、高い出力と急速な充電が可能な特徴がありますが、カドミウムの使用や環境への影響が懸念されます。

一方、ニッケル水素電池はニカド電池の代替として普及し、高い容量と長い充放電寿命が特徴です。

また、環境に優しい電池として注目されています。

それぞれの電池は、異なる用途に活用されています。

ニカド電池とニッケル水素電池の違いとは

ニカド電池とニッケル水素電池は、どちらも充電式の二次電池であり、一般的にはリチウムイオン電池に取って代わられる前の主要な電池技術でした。

それぞれの特徴や違いを見てみましょう。

ニカド電池

ニカド電池(ニッケルカドミウム電池)は、1960年代に開発された充電式の二次電池です。

ニッケルとカドミウムの化合物を使用しており、正極にはニッケル酸化物、負極には水酸化カドミウムを使用しています。

ニカド電池の特徴は、以下の通りです。

1. メモリ効果: ニカド電池はメモリ効果があります。

つまり、一度の充電で使用された容量のみを再充電すると、次回の充電時にはその容量までしか充電されません。

これにより、充電のたびに容量が減少していく問題があります。

2. 高い放電率: ニカド電池は高い放電率を持ちます。

そのため、大電流を必要とする機器や工具に適しています。

例えば、無線機や電動工具などに使用されていました。

3. 環境への影響: ニカド電池は有害なカドミウムを含んでいるため、環境への影響が懸念されています。

また、リサイクルが困難であり、廃棄物として処理する場合にも環境への負荷がかかります。

ニッケル水素電池

ニッケル水素電池は、ニカド電池の代替として1990年代に開発されました。

ニッケルと水素の化合物を使用しており、正極にはニッケル酸化物、負極には水素吸蔵合金を使用しています。

ニッケル水素電池の特徴は、以下の通りです。

1. メモリ効果の低減: ニッケル水素電池はニカド電池よりもメモリ効果が低いため、充放電の自由度が高くなっています。

充電時には最大容量まで充電することができます。

2. 高いエネルギー密度: ニッケル水素電池はニカド電池と比べてエネルギー密度が高く、より多くのエネルギーを蓄えることができます。

そのため、携帯電話やデジタルカメラなどの小型機器に広く使用されています。

3. 環境への影響の低減: ニッケル水素電池はカドミウムを含まず、環境への影響が低いとされています。

また、リサイクルが比較的容易であり、廃棄物の処理においても環境への負荷が少ないとされています。

まとめ

ニカド電池とニッケル水素電池は、充電式の二次電池でありながら、特徴や用途などにおいて異なる点があります。

ニカド電池はメモリ効果があり、高い放電率を持っていますが、環境への影響が懸念されます。

一方、ニッケル水素電池はメモリ効果が低く、高いエネルギー密度を持っており、環境への影響も比較的低いです。

これらの特徴を考慮して、機器や用途に応じて適切な電池を選択することが重要です。

また、ニカド電池やニッケル水素電池のような古い電池技術は現在ではリチウムイオン電池に取って代わられつつありますが、それでもなお特定の用途や産業で利用され続けています。

以上がニカド電池とニッケル水素電池の違いについての解説です。